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止まる(ブレーキ)

 離陸し、出発地を飛び出したからには、目的地の空港に着陸して滑走路の中で安全に止まらないといけません。当たり前ですね。

 

 300t以上もの巨体を時速250km/h程度から所定の制動距離で速度ゼロにまで減速させるのですから強力なブレーキが付いているんでしょう。当たり前のことを当たり前にできるために、三種のブレーキが旅客機に備えられています。

 

 乗用車には何種類ブレーキがあるか? フットブレーキ(多くの場合ディスクブレーキ)、パーキングブレーキ、えーと…あぁ、エンジンブレーキを忘れてた。他にも回生ブレーキとか何種類かあるみたいだなぁ。

 

 旅客機には三種類ブレーキがある? もちろんディスクブレーキ…他には何があるんだろう。何々、スポイラーという空力ブレーキ、スラストリバーサーという逆噴射、ふーん。これら3つのブレーキを使って、着陸時の必要滑走路長2,300[m]以内に、200-300[km/h]から徐行ともいえるスピードまで落とす訳ね。

 

ディスクブレーキ

 

ディスクブレーキは、タイヤの運動エネルギーを熱エネルギーに変換する装置であり、機械ブレーキの一種。ABSも付いています。

 

先ずは、着陸装置(ランディングギア)から入ろうか。着陸装置は、飛行機の足だと考えれば良いかな、タイヤ周辺の装備一式だね。何でも主翼下にある主脚で全重量の90%を支えているのだとか…。着陸のとき最初にタッチダウンするのもココですね。

 

主脚にはタイヤが12個(B777)とか16個(B747)。大体の場合、ディスクブレーキは主脚のみに装備されていますから、8個なり16個なりのディスクブレーキで最大限の減速を得なければなりません。

#その他、前脚にタイヤが2本付いています。ブレーキは無いそうです。

 

乗用車では、タイヤ1本につき1枚のローターディスクを左右からライニングで挟み込んで摩擦力を得ているのですが、旅客機のディスクブレーキにはタイヤ1本について多板式が採用されており、複数枚のローターディスクに複数のライニングを押し付けることで摩擦面積を大きくしています。

 

摩擦熱が大量に発生すると性能が下がってしまうので、空冷する仕組みを持つものもあるそうです。

 

スポイラー

 

スポイラーは、流れの速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して抗力を発生する装置であり、空力ブレーキの一種。

 

主翼の上で立っているのがスポイラー。

着陸時に抗力を増加させるブレーキとなります。

 

後縁フラップも下げていますね。空力ブレーキとしては、このように後縁フラップを下げて抗力を増加させることも含まれます。

 

抗力を増大させる他に、スポイラーによって流れを翼上面から剥離させて揚力を無くすという効果もあるそうです。その結果、機体の重量が車輪のみによって支えられることになるので、車輪にかかる重量が増えることになります。

#更に言えば、スポイラーで空気流が上向きに案内されるので、ダウンフォースを生じています。

 

これによって、車輪が滑走路に押し付けられる力()が増加し、車輪と滑走路との間の動摩擦力( =μ)が増加します。すると、ディスクブレーキを更に強く効かせても、つまり、ライニングをローターディスクに更に強く押し付けても車輪ロックが起こりにくくなりますね。従って、スポイラーを使うことによって、車輪と滑走路との間の動摩擦力が更に増加し、ディスクブレーキによってローターディスクとライニングとの間の摩擦力が更に増加し、飛行機の制動能力を高めることができるという訳です。

 

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スラストリバーサー

 

スラストリバーサーは、逆向きの推力を発生して抗力を発生する装置である。何に分類されるんだろう? 空力ブレーキかな。吸込空気を前方に噴き出すんだから。

 

カウルが途中で分離して後方に移動し、その分離部から推力の90%を担うバイパスエアが斜め前方に噴き出されます。

 

今まで後方に噴き出していたバイパスエアを斜め前方に向けるんですねぇ。

 

#これは逆噴射装置ではありませんよ!

なので、逆推力が発生するんですな。旅客機が持つブレーキのうち最もパワフルな制動装置とのこと。

バイパスエアは、排気ガスを包んで消音していたのですが、包むのをやめて斜め前方に噴き出て行ってしまいます。従って、消音効果が無くなり、大きな音が出る訳です。

 

なるほど、このように強力なブレーキを3つも備えているんですね。

さて、次はどうやって「曲がる」のか見てみましょう。

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