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曲がる(翼)

翼には、主翼の他、垂直尾翼水平尾翼があります。

翼は、基本的に胴体に固定されていますが、後縁部分は可動します。

 

揚力は主に主翼の固定部で得ていました。

舵については、飛行機を安定させることも含めて、主翼の可動部分や垂直尾翼、

水平尾翼で行います。これらを統合制御して曲がるんです!

 

自動車なんかが身近なので、進行方向は前方で調整しているという直感がありますが、流体中を進む飛行機は、垂直尾翼、つまり後方で左右の進行方向を調整しています。更に、水平尾翼上下の進行方向を調整しています。

 

主翼(可動部)… aileron

 

 主翼には後縁にエルロンという可動部があります(図の黒い部分)。翼弦に対して上側にも下側にも可動します。

NASAの動画

 以下の上側の図のように翼弦に対してエルロンを下側に可動させれば迎え角が増えるようなものですから揚力が増えます。別な表現をすると、翼弦に対して新たに迎え角αdが生じるようなものですから翼弦から上向きに揚力Ldが発生します。

 

 

 逆に、下側の図のように翼弦に対してエルロンを上側に可動させれば、翼弦に対して逆向きに迎え角αuが新たに生じるようなものですから翼弦から下向きに揚力Luが発生します。

 

従って、左右のエルロンを各々逆向きに動作させると、それらの部分で逆向きの力が発生し、飛行機の進行方向を回転軸とする回転力(モーメント)を発生させることができます。このモーメントを調整することで飛行機を水平に保つようにします(ローリング安定)。 

 

垂直尾翼(固定部)… vertical stabilizer

 

 飛行機は進んでいるので向かい風を受けます(当たり前!)。900km/h程度で進んでいるとすれば、流れに対抗して垂直尾翼は迎え角α=0で飛んでいると考えられます。

 

このときの垂直尾翼と流れの関係を表したのが下の図のうちの真ん中です。

 

飛行機を真上から見たところだと思って下さい。この写真のような感じで…。

 

※ 上下軸とは、画面に垂直な軸

 この状態から多少の横風が出て、流れが変化するとします。そうすると迎え角αが新たに生じ、翼の部分に揚力(流れに直角)が発生します。下の図のうちの上側と下側のもの。なお、破線は流れと平行です。

 さて、上のように垂直尾翼に力が働いたとしても、飛行機全体がその力の方向に動かされる訳ではありません。垂直尾翼は飛行機の重心から離れたところにあるというのがポイントです。

 

 飛行機の重心には慣性力が働くので、重心はほとんど動きません。その結果、垂直尾翼に働く揚力と重心に働く慣性力によって、飛行機の上下軸を回転軸とする回転力(モーメント)が発生します。このモーメントによって機体はおおよそ重心を通る上下軸回りに回転運動が可能となります。

 

 回転方向は迎え角αが小さくなる方向に、迎え角αがゼロになるまで、つまり、進行方向と垂直尾翼の方向とが一致するまで力を受け続けます。従って、進行方向が安定します(ヨーイング安定)。

 

垂直尾翼(可動部)… rudder

 

 また、垂直尾翼には後縁に方向舵ラダーrudderという可動部があります(図の黒い部分)。

NASAの動画

 先ほどの写真のように、飛行機を上から見たところを想像して下さい。このときの垂直尾翼と流れの関係を表したのが下の図です。普通に真っ直ぐ飛んでいる状態が真ん中の図です。

 

 以下の上側の図のように、翼弦に対してラダーを左側(図では下側)に可動させれば、迎え角αdが新たに生じて垂直尾翼は右側(図では上側)に揚力Ldが発生します。

 

 

 以上の下側の図のように、翼弦に対してラダーを右側(図では上側)に可動させれば、迎え角αuが新たに生じて垂直尾翼は左側(図では下側)に揚力Luが発生します。

 

 

 さて、上のように垂直尾翼に力が働いたとしても、飛行機全体がその力の方向に動かされる訳ではありません。垂直尾翼は飛行機の重心から離れたところにあるというのがポイントです。

 

 飛行機の重心には慣性力が働くので、重心はほとんど動きません。その結果、垂直尾翼に働く揚力と重心に働く慣性力によって、飛行機の上下軸を回転軸とする回転力(モーメント)が発生します。このモーメントによって機体はおおよそ重心を通る上下軸回りに回転運動が可能となります。

 

 

 このように、ラダーを制御することで舵をとることができる訳です。より詳細には、ラダーとエルロンとを制御することで飛行機を旋回させます。

 

 ここで飛行機の翼をはじめとする各部の定義を見てみましょう。NASAのHPからパクッてきました。

 

水平尾翼(固定部)… horizontal stabilizer

 

 飛行機は進んでいるので向かい風を受けます(当たり前!)。900km/h程度で進んでいるとすれば、流れに対抗して水平尾翼は迎え角α=0で飛んでいると考えられます。

 

このときの水平尾翼と流れの関係を表したのが下の図のうちの真ん中です。

 

飛行機を真横から見たところだと思って下さい。この写真のような感じで…。

 

※ 左右軸とは、主翼の翼端を結んだ直線と考えてもらえれば良いかな。

 

 この状態から多少の吹上風 or 吹下風が出て、流れが変化するとします。そうすると迎え角αが新たに生じ、翼の部分に揚力(流れに直角)が発生します。下の図のうちの上側と下側のもの。なお、破線は流れと平行です。

 さて、上のように水平尾翼に力が働いたとしても、飛行機全体がその力の方向に動かされる訳ではありません。水平尾翼は飛行機の重心から離れたところにあるというのがポイントです。

 

 飛行機の重心には慣性力が働くので、重心はほとんど動きません。その結果、水平尾翼に働く揚力と重心に働く慣性力によって、飛行機の左右軸を回転軸とする回転力(モーメント)が発生します。このモーメントによって機体はおおよそ重心を通る左右軸回りに回転運動が可能となります。

 

 回転方向は迎え角αが小さくなる方向に力を受けます。従って、進行方向が安定します(ピッチング安定)。

 

水平尾翼(可動部)… elevator

 

 また、水平尾翼には後縁に昇降舵エレベーターelevatorという可動部があります(図の黒い部分)。

NASAの動画

 飛行機を横から見たところを想像して下さい。このときの水平尾翼と流れの関係を表したのが下の図です。普通に真っ直ぐ飛んでいる状態が真ん中の図です。

 

 以下の上側の図のように、翼弦に対してエレベーターを下側に可動させれば、迎え角αdが新たに生じて垂直尾翼は上側に揚力Ldが発生します。

 

 以上の下側の図のように、翼弦に対してエレベーターを上側に可動させれば、迎え角αuが新たに生じて水平尾翼は下側に揚力Luが発生します。

 

 

 さて、上のように水平尾翼に力が働いたとしても、飛行機全体がその力の方向に動かされる訳ではありません。水平尾翼は飛行機の重心から離れたところにあるというのがポイントです。

 

 飛行機の重心には慣性力が働くので、重心はほとんど動きません。その結果、水平尾翼に働く揚力と重心に働く慣性力によって、飛行機の左右軸を回転軸とする回転力(モーメント)が発生します。このモーメントによって機体はおおよそ重心を通る左右軸回りに回転運動が可能となります。

 

 

 このように、エレベーターを制御することで飛行機を上昇させたり下降させたりすることができる訳です。

 

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以上のように、機尾にある垂直尾翼・水平尾翼によって、発生する揚力を上下左右に制御することで機首は間接的に制御されます。当然ながら機体の重心は、機首と機尾との間にあるので、機尾が力点、重心辺りが支点、機首が作用点になります。

 

 

飛行機の翼は、主翼だけでなく、垂直尾翼や水平尾翼も「翼」ですので、これら全ての翼を統合的に制御します。

 

例えば、飛行機を旋回させるときは、揚力を利用するために、まず旋回したい方へバンクします。バンク角とは床がどれくらい傾くかと考えてもらえば良いかと思います。

 

そして、主翼を制御してバンク角を変化させ(ローリング制御)、垂直尾翼を制御して機首を左右に振り向ける(ヨーイング制御する)ことで飛行機を旋回させ、

水平尾翼を制御して機首を上下に振り向ける(ピッチング制御する)ことで飛行機の高度を変えます。

 

これで何となく曲がる仕組と安定性のことが分かっちゃいましたね。

次は、飛行機に作用する4つの力をチラっと覗いてみましょう。 

 

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